【音楽理論入門】vol.3 – キー(調)とは?
3和音とは?の続きです。
だいぶ間が空いてしまってスミマセン。
こんにちは、megayosukeです。
さて、前回の「3和音とは?」に引き続き、
キー(調)とは?の講座です。
前回、3和音の作り方について解説しました。
3和音を並べることによって、ハーモニーラインが出来上がります。
しかし、そこには規則が存在していて、
でたらめに並べても雑音になってしまいます。
まず、どのコードを使ったらいいのか、
という規則を確認しましょう。
キー(調)とは?
まずWikipediaによると、キーとは下記のように説明されています。
メロディーや和音が、中心音 tonal centre と関連付けられつつ構成しているとき、その音楽は調性 tonality があるという。 伝統的な西洋音楽において、調性のある音組織を調(ちょう、key)と呼ぶ。
狭義には、伝統的な西洋音楽において、全音階 diatonic scale の音から構成される長調 major key と短調 minor key の2つの調が知られ、それぞれ全音階のドの音とラの音が中心音である。(長調と短調の場合には、中心音を主音 tonic と呼ぶ。)すなわち、長音階を用いる調が長調であり、短音階を用いる調が短調である。
バロック以降の西洋音楽にあっては、調性を確立する(聞き手に調性を確実に把握させる)ために和声 harmony が重要な働きをする。
西洋音楽においては、必ずしも調は一定ではなく、転調 modulation と呼ばれる手法によって、一時的に他の調に移行することがあるが、古いものにあっては調性を保持するため、必ず曲頭の調と曲尾の調が同じであるか、同じ主音を持つ長調と短調の関係にある調(同主調 parallel key,same tonic key)となる。この調性が崩れるのは20世紀の最初頃である。
小難しいですが・・・
ここで大切なのは「中心音(ルート)」を基本にして関連づけられているということです。
つまり、ルートから一定の間隔で並んだいくつかの音のセットによって構成された音楽には一定の「調」があると定義されます。この音のセットを「スケール」と呼びます。
たとえば、「ドレミファソラシド」。
これは音楽でよく言われる「ハ長調」あるいは「Cメジャーキー」で用いられるスケールです。
この8つの音は一定の間隔、「全全半全全全半」という間隔で並んでいます。
この「全全半全全全半」という一定の間隔で並んだものが「メジャースケール」と呼ばれ、
メジャースケールの構成音を用いて作られた曲は「メジャーキー」になり、
スケールの中心音(ルート)の名前を使って、Cから始まるメジャースケールの構成音用いた曲は「Cメジャーキー」となるわけです。
たとえばDから始まるDメジャーキーは、
「レミファ#ソラシド#レ」が構成音となり、
「D、Em、F#m、G、A、Bm、C#mb5」がダイアトニックコードとなります。
キーとコードの関係
キーが定まると、使える音が決まります。
つまり、キーが定まると使えるコードも決まります。
たとえばCメジャーキーの「ドレミファソラシド」。
この音を使って、3和音を作ってみましょう。
低い方から順番に作っていくと、
「ドミソ」「レファラ」「ミソシ」「ファラド」「ソシレ」「ラドミ」「シレファ」
ですね。
これらにコード名をつけてあげると、
C(シー)、Dm(ディーマイナー)、Em(イーマイナー)、F(エフ)、G(ジー)、Am(エーマイナー)、Bmb5(ビーマイナーフラットファイブ)
となります。
スケールの構成音だけを用いて作られたこれらのコードのセットを、ダイアトニックコードと呼び、このスケールで曲を作る際の基本となるコードラインを作る為に重要なセットになります。
最後にちょっと長い名前のが出てきましたが、ここではちょっと無視しましょう。
これらのキーを並べてみると、
Cメジャーキーのハーモニーができあがります
キーボードやギターで、
C F C
と弾いてみましょう。
音楽の授業で良く聞く、おじぎのときの音ですね。
C F G C
と弾く先生もいるかもしれません。
このように一定のコードで、一定の並び方を作ると、曲っぽくなります。
これこそが音楽の3要素の一つ、ハーモニーを作るためのルールです。
ハーモニーとメロディー
音楽を作る人には、メロディーから作る人もいればハーモニーから作る人やリズムから作る人もいます。
メロディーとハーモニーは、密接に関係しています。
コードに無い音をあまり多用したり長くのばしたりすれば、当然不協和音が感じられてしまいます。
とはいえコードの音と同じ音しか使えないとなると、たった3つの音だけでメロディーを作っていては、同じような曲ばかりできてしまうことになります。
コードの音とは違う音をメロディーにいれることは、短い不協の状態を生み出し、聴く人に「不安」を与えます。
コードラインも同じ効果があり、FやGといったコードは不安を与え、最後にCに戻ることで大きな「安心感」を与えています。
このようにメロディーやハーモニーを作る上で、中心音(ルート)は非常に大きな意味を持ち、曲のまとまりを生み出す上で欠かせない要素となっています。
基本を意識した上で、バリエーションを
曲を作る上で基本的なルールがあるということはご理解いただけたと思いますが、
もちろんこのようなルールにのっとって作っているだけでは多様な曲は生まれません。
コードも3和音だけでなく4和音・5和音など様々な種類があります。
Cメジャーキーの曲なのに、Cで始まらなかったりCで終わらなかったり、Cが一回も使われない曲さえあります。
曲の途中で調が変わる「転調」なども用いられるため、1曲すべて同じキーとは限りませんが、
調の無い現代音楽等をのぞけばほぼ全ての音楽は、キーやスケールが定まった上で作られています。
まずは3和音のダイアトニックコードを使って、
基本的な曲を作ってみましょう。
じつはパンクなどのジャンルの曲はこれだけで十分作れます。
次回は、ダイアトニックコードを使った曲作りについて解説します。
音楽理論についてより理解を深めたい方は、
こちらで青島先生が分かりやすく解説されています。
少し分かってきた人には、
こちらがより実践的なことも書かれています。